50代の高知旅行記|ジェットスター欠航!帰れなくなった私の奮闘記【第5話】

※この記事では、日常の中でふと感じたことや人生についての想いをエッセイとして書いています。

空港での試練!!😂

高知空港に到着。

スマホで事前にチェックインは済ましてあるし、スーツケースはホテルから送って、手荷物も軽くしたから3Kg弱。マックスの7kgまでかなり余裕があるではないか?

LCC利用者として少しは成長していると思う。

空港に来るまで手荷物の重量を測れなかったので、息子に会った時、

重量オーバーしていたらどうしよう、LCCだから厳しいよね。と言ったら、

「ああ、大丈夫だよ。そういう時はね、身につければいいの、俺は服を3枚重ね着して、ポケットにゲーム入れた。」

そんなこと、してんの…。😂

2階に上がると、レストランやお土産屋さんが並ぶ。

あった!!お目当ての焼き鯖寿司!しかも温めてくれるとか?神。

うふふふ!これは美味しいやつでしょう。

飛行機を見ながら搭乗待ちのベンチで食べることにした。

膝に乗せて、包みを開いたら薬を飲むのを忘れていた、と少し動いた瞬間。

コロ、コロリン!!

あ!!

なんと、焼き鯖寿司全員が、私のお腹めがけて転がってきた。

ああ!!なんてこと!!

突っ込む人もいなければ、言い訳することもできない。

無言でなんともない顔で、お寿司をトレーに戻した。

形は崩れてしまったけど、これが本当に絶品。脂の乗った焼き鯖にゆずの香りのついたご飯。

これは、もっと買うべきだったか…

食べ終わった後、急いでズボンとシャツを拭いて、なんともない顔で飛行機を眺めて過ごしていた。

え?欠航?帰れないってこと?

搭乗時刻を過ぎている。遅いなぁ。

「皆様にお知らせいたします。本日のジェットスター東京行きは、バードストライクのためエンジン点検が必要となりましたため、欠航することが決定いたしました。皆様には、ご迷惑を…」

んん?今、なんて言った…?

待合所が少しざわつき始めた。

「なお、今後の対応の詳細につきましては15分後に放送にてお知らせいたします…」

マジか…ま、でも、なんとかしてくれるでしょ。

そう思って、ベンチに座って待っていた。係員に尋ねている人、電話をかけ始める人が現れ始めた。

私は電車の遅延、程度の気持ちでいた。代替手段を出してもらえるだろう、と。

15分後のアナウンスは、振替輸送便を手配し直すか、払い戻しの手続きをする選択をして、さらに、それを自分でネットで行うように、とのことで、ご迷惑をおかけして申し訳ありません…とお詫びの挨拶で終わった。

は?終わり?終わりなの?

キョロキョロ見回すと、ジェットスターの札をかけたお兄さんが入口に立っている。

「あの、次の便ってあるのかしら?」

「あ、ハイ、アノ、コチラをゴランクダサイ」

プリントを差し出した。

イントネーションに外国語訛りがある。

耳のインカムに手を当て、何かを聞いている。

誰かの指示を受けているんだ、知ってる、娘が使ってるやつ…

込み入った日本語、わかるのかしら?少し、不安になった。

「振替っていっても、ここにいる全員を乗せられないですよね?新しい飛行機を出すってことなんですか?」

目が少し宙を泳いで、

「アノ、イマハ、ワカラナイ、デスネ。」

うう、ダメだ、なんか、いじめてるみたいじゃないの!

わからないけど、

わかりましたと言って、ベンチに座って必死に状況を確認する。

とにかく、次の便だ、次の便を探して振替しないと…

さて、どうやって帰る?

なにぃ!振替は、あさってだって…⁇

たしかに、高知からのジェットスターは1日一便しかない。だが、あさってとは。

どこにいろと言うのよ?

ひたひたと、ことの深刻さがわかってきた。

でも、文句は言えない、とりあえず席を確保しないと!

「いやぁ、困りましたねぇ、ああ、そう?

ありがとう。」

前に座っているおじいさんたちが、安堵の表情を浮かべている。

「今夜はね、泊まらせてくれるって、心配ないって。」

えー、いいなぁ。親戚なのかなぁ…

一瞬ぼんやり眺めてしまってから、我に返り、

再び、スマホ画面に目を落とす。

明後日までのホテルを確保しないといけない、空港周辺から高知駅まで範囲を広げて検索しよう!

旅行サイトから検索、数千円のプランは全て満室、あってもビジネスホテルで2万円を超える!ムリ!

お小遣いはかなり使ってしまったんだから…

あった!激安、あと3ベッド!

…男女混合、2段ベッドの大部屋…⁇

さすがにおばちゃんでもムリだわ。

行き詰まり、テンパって息子に電話する。

案の定、でない。

ええい!

今頃は魚と格闘している頃か、

息子に繋がっても仕方がないぞ、まさか男子寮に泊まるわけにはいかないのだから…

座り直し、他の会社の搭乗券を検索…

なんと、五万円越え!ないない!

シツレイしました

おお…お!高速バスはどうか!

飛行機にこだわること、ないぞ!

検索してあとわずか、の表示、

行こう!行こう!予約手続きの入力、さて、買うぞ!のタイミングで🈵

ええーーー!

負けた。誰かに。

 

高速バスもスライディングで失敗😔

 

あの、ぼんやりした15分間が勝負だったのか?

放心して天井を見上げて、しばし目を閉じた。

まだだ!諦めるな、私!

いや、まだだ!まだ、できることがあるはずだ!

極限の状態に陥った時、一拍置いて、自分を奮い立たせることができるのは、看護学校の訓練の賜物なんだろうか?

…。

電車か!電車なら、最悪、たち乗りできる!

高知駅から特急南風に乗れたら、岡山まで行ける、そして、岡山から山陽新幹線を捕まえれば…少なくとも東京まで行けるぞ!

光明が見えた、今ならまだ間に合う!

スーツケースを預けていなかったのが幸いした、預けている人は待機なのだった。

よし!リュックを掴んで立ち上がり、保安検査場を逆戻りして、空港リムジンバスに再び乗り込んだ。

高知駅までの間に、山陽新幹線の指定席チケットを決済、高知駅で特急の自由席をゲット!

南風の座席に座り、ホッと一息ついて外を見ると、遠くに龍馬さんの銅像の背中が見えた。

前回は、息子の車衝突事故、今回は欠航、

どういて、いつもこうなるがじゃ?

わしゃ、帰るきに!

なんとか乗れた特急南風からの車窓。遠くに龍馬さんが見えます

息子に写真つきでラインした。

帰れる!と思ったら、鍵がない

娘に、ことの次第と、なんとか帰れそう、と連絡した。

よかった、帰って来れるんだね?

で、鍵はどうするの?

あ。ああ!!

振替輸送が24日しかないとわかった時、真っ先に愛猫ごま助のことが浮かんだ。

あと二日も帰れないなんて。私の鍵を娘に郵送して、ごま助CEOのお世話を頼もう!と

いち早く、空港から家の鍵を郵送してしまったのだった。

娘が持っていた合鍵は、シッターさんに託し、今頃はドアポストの中に返却されているだろう。

「詰んだね…、ママ。」

ちぃーん。しかも、調べたら最寄駅より手前で終着。

しかし、こういう時、我が家のリーダーである娘は真価を発揮する。

仕事帰りに、駅前に停めてきた私の車を拾って、迎えに行ってあげる、うちに泊まって。と言ってくれた。

「すいまぜん。ありがとうございます。😭 お土産、あおさのりしか、買ってない…」

「いいよ別に笑 ☺️K君にも、連絡しておくから。」

こういう時、本当に頼りになるリーダー。娘の彼氏K君は当直で不在だそうだ。

ようやく乗れた新幹線。ほっとしたけれど、頭の興奮が冷めやらず、一睡もできなかった。

真っ暗な瀬戸内海を渡る!
まさに救いの神!岡山に滑り込んできた新幹線のぞみ

東京駅に着いたら、終電を縫うように乗り換えていくミッションが残っていたからだった。

出口を間違えたら、最終コーナーを回れない。東京ってやつは…

ようやく辿り着いて娘と落ち合うことができたのは、午前0時40分。

欠航がわかってから、なんと11時間後、であった。

「ママ。よく帰ってきたね。あの変な走り方で足の遅いママが、必死にコーナリングして帰ってきたかと思うと、おかしくって!笑」

変な褒め方、である。

「いやいや。ありがとう。今回は、自分でもすごいなって思うよー。」

小さい頃からぼんやりしていて、母をヤキモキさせていた長女気質の私が。

できることを全てやり切って、自力で帰ってきたのだから。

「それにしても、大変だったのよ。余裕こいて、空港で焼き鯖寿司食べようと思ったらさぁ、全部自分の方に転がってきてさ。」

「あーーー!だからか!ママが乗ってきた時、魚屋さんの臭いがする!って思ったんだよねー!!!」

私は、高知から焼き鯖の臭いを振り撒きながら、帰ってきたのであった。

電話が繋がらなかった息子からは、岡山あたりで返信があった。

「帰れそうだね!ちなみに、帰るきに、とは言いません。笑」

翌朝、鍵が届くまで娘の家に初めて泊まり、ごま助が怒っていないか、心配していた。

自動給餌器があるとはいえ、二日目は、シッターさんにも拗ねて顔を見せなかったのだから。

やがて、当直明けのK君が帰ってきてしまった。

「お疲れ様です。あのぅ、すみません、おジャマしております…」

魚くさい服は、洗濯していたのでパジャマである。

「あぁ、どうぞ、どうぞ。散らかっていて、すみませんでした。」

何をおっしゃるやら!

「あはは、昨日ねぇ、『いつもお騒がせの母が、こんな状況になりまして、』ってK君に連絡したんだよー。笑」

娘が楽しそうに言った。

「いつもお騒がせの」という修飾語がついている。確かに、深夜に困って連絡して迎えにきてもらったのは、これで2回目で、前回は二人に迎えにきてもらったのだった。

ただいま、ごま助!

4日ぶりに我が家に帰ってくると、警戒しているのか、いつもは出てくるはずのごま助は鳴き声しかしない。押入れから、恐る恐る、こちらを窺って、本当にお母ちゃんが帰ってきたのか見ていた。

ごめんね!ごまちゃん!ただいま!お母ちゃんだよ!!

にゃぁぁ!!

一目散に出てきて、しばらく頭突きとすりすりと、でんぐり返しの嵐が続いた。

怒っているかと思ったけど、寂しかったんだね。

いつもは距離を置いて座るごま助、この日は、私にぺったりとくっついて寝てくれました。

ようやく大冒険が終わりました。

これからも私らしく、少しお騒がせしながら生きていきたいと思います。

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