※この記事では、日常の中でふと感じたことや人生についての想いをエッセイとして書いています。
四万十川サイクリングの翌朝、まだ筋肉痛は感じない。きっと、遅れてくるやつ…
7時前には朝食バイキングに行ったのに、混んでいた。
みんな、どこかに出かけるのかな?
私もなんとなく早めにチェックアウトを済ませて、中村駅まで歩いてみることにした。
早すぎて、駅のカフェも開店前。
秋らしい爽やかな晴天、涼しい風が吹いている。屋内にいるのはもったいない、と駅前の木陰で時間を過ごした。
もう、来ることはないかもしれないな…
ふと、そんな気持ちになる。
いや、でも…その気になったらどこでも暮らせる。そう思えるようになった自分に少し驚いた。
息子も一度は東京に旗を立ててみたいだろう。
だけど、もしかしたらこっちに戻ってくるかもしれない、って言ってたな。
そんな自由度も時間の使い方も、若者らしくていい。
小さい頃からあんなに好きだった魚に、もうお腹いっぱい!っていうくらいに打ち込んだ4年間。
子育てはいつも手探りで、不完全ながらも向き合ってきた。
こうして、充実した時間を過ごしている息子を見ていると、心の底からこれで良かったんだな、と思える。幸せだなぁ。温かい気持ちが湧いてきた。
定刻通り、2両編成の特急あしずりがホームに滑り込んできた。
高知駅まで、海沿いを走る区間は景色が素晴らしい、というので、左の窓際の席を取ってある。
さようなら、四万十川。ありがとう。

車窓から最後の四万十川を眺めてカメラに収めた。
林や田んぼが広がる、のどかな風景。ここにも代々住んでいる人々がいるんだなぁ。
今日も季節外れの夏みたいな青空と太陽。
海岸線に入ると、キラキラと太陽の光を受けて輝く美しい土佐湾が見えてきた。

わぁ…本当に素敵なところだなぁ
みんなには当たり前の風景、なんだろうか。
高知駅に到着、11:00。フライトは14:45。
今から、忘れられない味、明神丸の藁焼き鰹のたたきを食べてから帰りたい!!
と、時間スレスレながら、路面電車に乗ってひろめ市場を目指した。
路面電車を降りて、ダッシュしていると、息子から連絡が。
「今から、試験場に行くから、途中の高知駅で忘れ物を受け取りたい」とな。
…先日、帰省してきた時に我が家に忘れていったパソコンの充電器とイヤホン。
持ってきていたのに、初日に渡すのをすっかり忘れていたのだった。
ああ!明神丸さん、今回は残念だ!!
来た道を高知駅へ向かって歩き出す。懐かしいなぁ。何回、来ただろう。
この大きなパイナップルみたいな椰子の木、初めて見た時びっくりしたっけ。
駅前の観光案内所のベンチに座って、隣のおじさんたちの高知弁に耳を澄ませて待っていた。
坂本龍馬がいっぱいおる…笑
息子は、サンダルに原付という姿で現れた。
「いやぁ、ありがとう。」
「今日も暑いからさぁ、大丈夫?水筒は持ってないの?」
「ああ、うん。今日はない。」
(送ってやった水筒、使ってないんかい。「今日は」ってつけたところ、少し気を使ったな。笑)
甘いなぁ、と思いながらポカリとコーヒーを買って渡した。
「あ、いいんすか?」
原付の椅子を上げると、飲み終わったペットボトルが何本も入っている。
「もうー、入らないじゃない、捨てなさいよー、いいから、貸して!」
「あ、いいんすか?」
成長したと思ったけど、こういうところは間が抜けている。
試験場に向かう息子の後ろ姿を目で追って、空港バスに乗り込んだ。
路面電車は何度見てもかわいらしい。いろんなデザインがあって飽きないし、道路の真ん中を走る電車と並走したり追い抜いたり。

線路も、草が生えているところ、石畳のところ、砂利のところ、さまざま。
いいなぁ、こういうの。
やがて路面電車と別れて、高速道路で空港へ向かう。
フライトまでには余裕がある。空港でお店を見たり、名物食べたりしようかな。
のんびりと空港に着いたのだった。
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