三世代で日光の休日を楽しむ①私はすっかり「娘」に戻った

※この記事では、家族との日常の中で感じた成長や想いを綴っています。

日帰りの小さな遠足をしてみたいね、と両親と話していた。娘も休みを取ってくれたので、特急スペーシアで日光に行くことにした。

前々から計画していたものの、具体的な計画が遅くなって、前日になって特急券を取ろうと思ったら、まさかの満席。

え!やばい…

焦って帰りの特急券を取り、行きは普通列車で行くことになった。

もちろん、時間はかかるけれど、ゆっくりと田んぼを眺めたり、利根川の堤防脇を通ってゆくのを感じたりできて、なかなか旅情がある。

東武日光駅に到着。三角屋根の立派な駅舎。駅前に、レトロなバスが停まっている。

「わあ!かわいい、何あれー。」

東武鉄道日光軌道線(1910年(明治43年)から1968年(昭和43年)まで)市民の足として、また観光の貴重な移動手段として働いてくれました。

乗り物好きな私が駆け寄って、看板を読んでいると、ママ、撮ってあげる!と娘が手持ちのカメラで撮ってくれた。スマホの他に、デジカメを持っている。最近、趣味にしたらしい。

バスの周遊券を買い、世界遺産周遊バスに乗り込む。

この周遊券は、2日有効で2300円。中禅寺湖まで乗れる。

日光東照宮は、駅前のバスターミナルを出て、坂道を登った正面にある。そこまでは、いろんなみやげものや、食べ物を売っているお店が立ち並ぶ。伝統的な日本建築の中に、茶色看板のコンビニが混じっている。

「ほら、お母さん、茶色のセブンだよ。」

教えてあげると、初めてみたらしく、驚いていた。

昔、この道を歩いてきたことがあるんだ。と父が言い始めた。

「えぇ?本当?結構な坂だよね。」

「いや、そんなことはないよ。」

そんな会話をしているうちに、参道口からぐんぐんとバスが登っていく。

「これは、無理じゃないのー?」

4人から笑みがこぼれた。

空腹になると、ご機嫌斜めになる父の特性から、ランチは先に!と計画していた。

お目当てのレストラン開店まで1時間ほどある。輪王寺周辺を散策することにした。

江戸時代に作られた庭園、「逍遥園」と宝物館を見るのにちょうどいい。

琵琶湖を模した池の周りに手入れの行き届いた庭木が植えられていて、気持ちのいい木陰を作っている。

「銀杏ね、こんなふうに仕立てられるのね」

母が見上げて言った。公園や神社で見る銀杏とは違って、小さく刈り込まれている。

池には大きな鯉が泳いでいて、人間が近づくと寄ってきて餌をねだる。

餌台の脇には、まだ涼やかに紫陽花が揺れていた。

大きな鯉がたくさん住んでいます

しっとりとした木々の根元は、青々とした数種類の苔が埋めている。

苔の箱庭を作ったことがある。

「苔って大変なんだよねぇ。」

この庭園を美しく保つためにいろんな人が日々努力していることがわかる。

白鷺がふわりと舞い降りて羽を休めたり、濡れた庭石の上をカナヘビが通る。

小さなビオトープ。

夏の盛りに、思いがけず、美しい日本の風景を見ることができた。

宝物館の入り口には、各生まれ年の守り仏が並んでいた。

母は、やっぱり大日如来。そんな気がしたわ・・・。

母の前では、悪いことなど、じゅわ!と溶けてしまう気がする。

風神と雷神像が修復されて、しっかりと色がついている。

へえ、雷神は手の指が3本だね、とか、風神が肩にかけた風袋?が、フワフワのヨギボーに見える、やめてよ笑、とか、やかましく自由に感想を言い合い、時間をオーバーした。

去年、息子に買ってあげたお守りは期限切れだろうから、と輪王寺で新しいものを選ぶことにした。

「へぇ、いろんなものがあるね、縁結びもあるじゃん。」

「あ、じゃあ、りゅうに交通安全を買ってさ、ママは縁結びか。」

「ええ?笑」

と娘と冗談を言い合っていたら、それまでスン、と黙っていた巫女さんが、真面目な顔で

「縁結びとは、人との出会いや仕事、ご縁をつないでいくという広い意味がありまして…」

と説明をし始めたので、冗談を言ったことがとても恥ずかしくなった。

さて、東照宮に隣接した、老舗のレストラン「明治の館」

森に佇む明治の館。18世紀に流行したジョージアン様式の建物だそうです。

予約は取れないので、開店と同時にお客さんが吸い込まれていく。

林に囲まれた歴史のある洋館で、室内に通されると、素敵なシャンデリアや大きな暖炉が目に入った。

円卓に座り、メニューを見てびっくり。え、リゾート価格…

「今日はね、お父さんがご馳走してくれまーす!」

母がタイミング良く発表した。ええ!いいの。

「みんな、好きなものを頼んで。」

父は、穏やかに微笑みながら言った。

スゴイ…私もこんなふうなおばあちゃんになりたいものだ。と思った。

「えっと、じゃあねぇ、お言葉に甘えて、私は、コレ!」

私は嬉しくなってすっかり「娘」に戻ってしまった。

大きな天井まである窓から、涼しげに緑の葉が揺れているのが見える。

贅沢だなぁ…まるで、お嬢様になったみたい。

素敵な室内の様子
娘に戻って、ビーフカツレツ❤️

ちなみに、明治の館は霧降高原にもあり、そちらへ行った思い出話もしながら、和やかで楽しい時間を過ごしました。

後編に続きます。✨

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