※この記事では、日常の中でふと感じたことや人生についての想いをエッセイとして書いています。
母は、毎日NHKの朝ドラを、楽しみに観ています。
私は出勤時間を過ぎてしまうのでいつも観られないのですが、今は、風薫る、というタイトルで、明治時代のナースのお話だそうです。
先日、母がお茶を飲みながら、
「ねえねえ、昨日の観た?新人の看護師さんがね、患者さんから手紙出してほしいって頼まれて。」
と話し出した。
何度目なのかなぁー?☺️と思いながら、
私、仕事行く時間だから、観られないんだよー
どういうお話だったの?
と聞くと、あ、そうか、とこれまたお馴染みの返事をしてから、こんなストーリーを話し出した。
新人ナースが、郵便を出してと患者さんから頼まれて、疑問に思って、先輩に
看護師の仕事って、どこまでなのでしょうか?
と尋ねたところ、
それは、出してあげるべきなのよ、と言われ、
それまで彼女は看護師の仕事への葛藤もあって、結局、辞めることになってしまった。
ああ、それはたぶん、出してあげるかな。いろんな状況がわからないけど。
と私がいうと、
母としては、
看護師は何でも屋じゃないんだから、そんなことまで頼まれるなんて、嫌よねー!
という立場。それが、普通かもね。ふふふ。
その新人さんも、せっかく資格を取ったのにって思ったのかもしれない。
私たちは、看護学校で「それはなぜなの?」「あなたは、どう思うの?」「根拠は?」と嫌というほど尋ねられてきた。
だから、この話を聞いて、
この人はどうしてその手紙を出したいのかな?
大切なものなのかもしれない。この人にとって、この手紙はどんな意味があるのだろう?
どんな病気で、今の状態はどんな感じなのだろう?
家族はいるのだろうか?
どんな人たちなんだろうか?
いろんな疑問が浮かんできた。
確かに、私たちはなんでもしてあげる人ではない。
でも、その人の想い、その理由、意味を考えて、必要と判断したなら援助する。これが、私たち看護師の立場だと思っている。
このドラマを直接見たわけではないけれど、この指導者さんが、
どうしてなのか?というところを、この新人さんに投げかけて考える余地を作ってくれたら、違うストーリーになっていたかもしれないな、と思った。
後日、同僚のアズニャンNSに、この新人ナースさんの話をしたら、
「それって、どうしてだろうって考えるよね。」
と同じ答えが返ってきて、とても嬉しかった。
看護技術にしても、傾聴にしても、看護師の行動には必ず「根拠」が存在する。
この教えが骨の髄まで叩き込まれた私たちは、生活にも浸透してしまっている。
「子どもがさぁ、何か言ってきた時、どうしてだろう?って考えるよね。あと、態度とか、表情とかを見て、なんか、あるな。って思ったり。」
うんうん。思わず頷く。
看護学校のありがたい教えと、お母さんとして経験を積んだ私たち。
子どもの些細な変化に気づくことも増えたし、逆に自分が若い頃に、「うまく隠せた」と思っていたことが、案外、親には全部お見通しだったのかもしれない。
そんなことを思い出して、二人で大笑いした昼休みだった。
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今回のお話の原点になったのは、看護学校時代に「根拠」を徹底的に問い続けられた日々でした。
▶ 【私の再出発ノート④】何事も「根拠」を問われた看護学校の日々
そして、看護学校での学びをまとめて読みたい方はこちら。
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