※この記事では、家族との日常の中で感じた成長や想いを綴っています。
「お母さん?ちょっと言いにくいんだけどさ」
上田のポタリングを楽しんで、ほっと一息ホテルのロビーでコーヒーを飲んでいた時のこと。
珍しく息子から着信があって、冒頭のセリフ、である。
こう言うときは、だいたい困った事態になっている。
「何よー、今度は、どうしたのよ?」
「あぁ、それがさ。」
すこぶる歯切れが悪い。いろんな悪い想像が頭をめぐるのにいつも耐えきれない。
「あー!早く、言いなさいよー。」
「こないだ、原付で速度違反で捕まりまして、違反金1万円を支払わなければならなくなりましてー。で、あの。生活費が苦しくなってしまったので、今月分を早めに送っていただけないかと。」
呆れた気持ちと、なんだ、そんなことか、というどこかほっとした気持ちが入り混じり、ため息が出た。
「なんだ。びっくりしたじゃないの。事故とかじゃないのね?」
「はぁ、まあ。」
先日、原付で転んで怪我をして救急車で運ばれた話を書いてから、まだ1か月くらいしか経っていない。あのときは本当にゾッとした。
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以前、息子が原付で転倒し、救急搬送された時の話はこちら。
親というのは、何歳になってもヒヤヒヤさせられるものです。
🚑息子の「あ、お母さん?」ほど怖いものはない|雨の夜、原付で転倒した電話
取り返しのつかない大怪我とか、誰かを巻き込んでしまうような事故が一番怖い。それ以外、お巡りさんに叱られてお小遣いを搾り取られるくらい、どうってことはない。
それにしても。
「あんたね、こないだ怪我して、手術して、まだ原付乗ってるの。」
「うん、だって、駅まで5キロあるんだよ。」
「自転車は?どうしたの。持っていったでしょう。」
「それも故障してて金がなくて直せてない。」
「・・・。駅まで走っときなさいよー。ていうか、その違反金は、お母さんが支払うべきなんですか?」
ちょっと絞ってやらねば気が済まない。笑
「いえ!僕が払うべきです!!」
よろしい。
「そうなんですけど、払ったら生活が立ち行かなくなるので、仕送り、今月も多めにお願いしたいです。まぁ、塾講のバイトは来月からやるからさ。違反金はもちろん、俺が払うから、再来月は仕送り、少なくていいです。」
しおらしいのはいいけれど、またしても取らぬ狸の皮算用、まだやってもいないバイトの収入をあてにして生活している。
怪我をしてしまったので、以前の牛丼チェーンのバイトはやめることになってしまったのである。
「あのね、もちろん払ってもらうけど、足りないのにそんなこと言って、また困ったらどうするのよ・・・。
いいわよ、生活が安定してから返してもらうから。」
そう言いながら、返してもらえるかどうか、と半信半疑ではある。
せっかく電話してきてくれたし、願いも叶えてあげるんだから、少しはお母さんの話に付き合ってもらおうと、上田に来ていることや楽しかった1日の話を聞いてもらった。
「ええ!そうなの、フゥン、上田高校って野球部強いよね!」
人によって、街の印象は違うものだ。
少し親孝行をしてくれてから、用事が済んだので
「じゃ、よろしくお願いしまスゥー、失礼しますぅー!」
といつものおどけた挨拶で電話は切れた。
調子のいいこと・・・。
俺には俺の生活リズムができている、なんて言っておきながら、困ったときはこれなのだから。中途半端な息子くんにまたしても、笑いが込み上げてきた。
いつも通り、娘にこの話をしたら、
「バカじゃないの、アイツゥー。」
いつも通り、一刀両断、なのであった。
息子は今日も、中途半端に大人で、中途半端に子どもで。
親の心配は、どうやらまだ終わりそうにありません。笑
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大学進学、巣立ち、親子のやり取りをまとめています。
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