※この記事では、日常の中でふと感じたことや人生についての想いをエッセイとして書いています。
母から、「百万石!加賀 前田家」を見に行かない?と誘いがあった。東京国立博物館で開催している特別展示だ。
私は趣味で東博にはちょこちょこ行っているが、大抵は1人で行く。
あまりにもゆっくりと鑑賞するので、誰も誘えないのである。
看護学生の頃、都内で人体の解剖を見に行った帰り、食事に行くと言っていた友人たちと別れて東博へ行ったことがあった。
当時、秦の始皇帝の兵馬俑が展示されていた。今、見ておかなければ、本物を拝むことは難しい!と、なんなら、解剖よりもこちらがメインだった。
あとで、あのあと、どこいったの?と聞かれて、兵馬俑を見に行ってきた、素晴らしかった、と写真と一緒に見せたところ、
「アイちゃんが、変な人形見に行ってたー」と言っていた。
みんなにとっては、「ヘンな人形」なのである。だが、それでいい。
そんなわけだから、並ばないで入れるよ、と両親とゆっくりと10時過ぎに行くと、列ができている。
おお!こんなに反応があるとは・・・。
若い学生さんたちや外国人観光客もちらほら。嬉しいなぁ・・・
チケットを買うと、20分の入場制限。あらあら、少し涼しい日でよかったわねぇ、この木はなんていう木なのかしら?などと、のんびりおしゃべりをし、歴史好きな父と前田利家について語り合っているうちに中へ通された。
入ってすぐ、正面に金色の甲冑が目に入ってくる。
貴族が被っている、烏帽子という細長い帽子の形をした長い金色の兜。
胴の部分も全て金箔。
戦国武将のはったりの精神が感じられる。さすが、傾奇者。
これで現れたらびっくりするわ・・・
派手だけど実践的に軽量に作られていて、余計な装飾がない。
無駄のない、スタイリッシュな鎧。
もう、入り口でみんなは圧倒されてしまう。
2代目以降の累代の甲冑が並ぶ。
時代が下るにつれて、装飾が多くなり、細部に意匠が凝らされている。
最高級の漆塗りで光沢を放つ兜、家紋の梅をところどころに配置した心憎いデザイン。どれをとっても、同じものはなく、まさに美術品。
つけている姿を見てみたいな、と思った。
振り返ると、陣羽織のコレクション。
現代のデザイナーも唸るようなデザインや色の組み合わせ。
素材も、海外からの輸入品を使っていたり、細かい刺繍やアップリケの技法も取り入れてある。背中に大きな日輪、波が飛沫をあげている。襟は織物で切り返し、袖には細いパイピング。裏地までオシャレ!
なんと、なんと・・・・。
日本人は地味、おとなしい、というイメージを跳ね返すような躍動感が溢れている。
インドや中国からの異国の派手な布を自在に切り取って、陣羽織に仕立てているのも負けていない。
これ以降の、茶の湯の文化や書、能などの伝統文化も素晴らしかったけれど、私には武士たちの心意気が感じられるファッション感覚が一番印象に残った。
さてさて、さすがに疲れた、と時計を見ると、14時を回っている。3時間近く経っているじゃないか。
たっぷりと鑑賞した後は、ぶらぶらと御徒町方面へ歩く。
少しずつお店は変わっているけれど、雰囲気はそのまま。
祖父の代からの行きつけのとんかつ屋さんに寄るのが、うちの定番コース。
小さな引き戸を開けると、職人さんたちが揚げ物をしている。
いらっしゃいませ。3名様ですか?
15時近くになっても、ランチのお客さんでいっぱい。
奥の座敷でよろしければ、どうぞ。
畳敷の小さなお座敷に、どっこいしょ、と靴を脱いで上がる。
あぁ、人心地ついたわね、と。
オーダーは決まっている。私と母はヒレカツ、父はロースカツ。
お箸でも切れるくらい柔らかでサクサクのカツ、お出汁がたっぷりの豚汁にピカピカのご飯。これでーす😊
変わらないお味に舌鼓を打ちながら、内輪の話で盛り上がる時間。

時代なのか、少しお値段は上がっていた。老舗の味をこれからも守っていってほしい。
そのあとは、これまた定番の、うさぎやさんへ。
うちの一家は、ここのどら焼きが大好きなので、母は3箱も購入。
うさぎやさんは、人気店のため、いつでも混んでいて忙しそう。
前は、上品な草履を履いたおばあさんがいたんだけどねぇ。母が言う。
仕上げに漬物屋さんの老舗、酒悦で「もろみ茄子」を買ったら完成。
酒悦さんは、延宝年間創業、って調べてみたら江戸初期。すごい
少し甘い、もろみ茄子を熱々のご飯にのせる。
これ以上の幸せごはんはありません。

両親と共に、歴史と老舗の味を味わった豊かな休日でした。
🌷 このブログについて
私のブログでは、子育て卒業後の”自分らしい毎日”をテーマに、看護・家族・猫・ポタリングなど、日々の小さな挑戦と気づきを綴っています。
ぜひ、ほっと一息つきながらご覧になってくださいね。☕️🐾
今日も読んでいただきまして、本当にありがとうございます。コメントをいただけたら嬉しいです。コメント欄は下にあります。🐈⬛🐈⬛
このブログは、こんな思いで続けています。
▶︎ このブログについて


コメント