三世代で日光の休日を楽しむ② 大人になった孫娘と、変わらない家族

※この記事では、家族との日常の中で感じた成長や想いを綴っています。

中禅寺湖と華厳滝

レストランを出る頃に、強めの雨が降って来た。

「急に降り出しましたね。どうぞ、お気をつけて。」

上品なボーイさんが、送り出してくれた。

バスに乗り込み、中禅寺湖へ向かう。1時間ほど、急カーブが続くバスで、ウトウトと食後の休憩にはちょうどいい時間。

シトシトと降り続く雨の中、せっかく来たのだから、と華厳の滝を見にいくことにした。

短い雲の晴れ間に、見事な華厳の滝が一瞬だけ姿を見せ、スッと濃い霧の中に隠れていった。

雨の滝も、何だか幻想的でよき…

雨の中禅寺湖。しっとりしていて、ゆったりと過ごすことができました。これもよかったかも。

少し坂を下って歩いていくと、視界が開けて中禅寺湖が現れた。

二荒山神社まで、すぐに行けるよ、歩いて行ってみよう。と誰かが言い出して、湖畔を歩き出した。

おしゃれなカフェやホテルに混じって、昭和時代に流行ったであろう、閉館している古いホテルもそのままになっている。

修学旅行でさ、昔はこの辺に泊まったのよねぇ、という母の声を聞きながら、私は黙って歩く娘の機嫌を気にし始めていた。コンディションは雨だし、疲れてくると、だいたい機嫌が悪くなる。

「なんか、すぐだと思ってたけど、遠いわねぇ、前は車だったから、チャッと着いたけどね。」

母は陽気に歩きながら、喋り続けている。

この雨の中、カッパを着て、湖の真ん中で釣り糸を垂れている人がいる。

よっぽど、釣りが好きなんでしょうねぇ、こんな日にやらなくたって。

と私が言うと、父は、こういう日のほうが釣れるんだよ。と教えてくれた。

アヒルのボートは暇そうに繋がれている。

遠くから雷鳴が聞こえ始めた。早めに駅に帰って、ゆっくりと特急に乗る計画に変更。

帰りのバスで昼寝ができたからなのか、少し全員が元気になっている感じがした。

1時間以上の余裕がある。おみやげを買いたいし、お茶もしたいね。ということで、

駅からほど近くにある「チーズガーデンTHE NIKKO」へ。

ここは、御用邸チーズケーキやチーズ菓子が買えて、カフェも併設されています。

いただきまぁす。食べる前に写真を撮るようになった母。かわいい。

好きなケーキを選んでドリンクとセットを注文。

娘と母は、バスクチーズケーキ、私は新作レモンチーズケーキ、父は元祖チーズケーキをそれぞれセレクト。

運ばれてきたセットを見て、母がすかさず口を開いた。

「あ!お父さんのだけ、紙皿じゃない。損したんじゃない?」

あ、またそんなことを。と思いながら父を見ると

「お父さんは、これでいいんだ。」

と表情を変えずに回収している。

確かに、他の人はプレートにケーキと生クリーム、餡やソースがのっているのに、父のだけ、カップケーキが紙皿に乗っているのだった。

さらに、母は娘のまねっこをしたであろう、初めてのバスクチーズケーキを一口食べると、

「うん?」

と微妙な顔をしたのを見て、娘がツッコミを入れる。

「ばーば、今、あれって思ったでしょ。」

「ううん。そんなことないよ。ま、でも、普通のやつが一番だったかもね!!」

と一同の笑いを誘っていた。素直な母らしい。永遠の少女、なんだよなぁ、こういうところ。

駅に着いて、母が小声で私に話しかけてきた。

「プチ子ちゃんも、大人になったわよねぇ、一度も文句言わなかったじゃない。」

私と同じことを考えていたらしい。中学生の頃、バス旅行に連れ出した時はむすっとして、疲れたからとバスから降りずに寝ていたことを思い出していたのだった。

あれから10年経っているのだから。

何やら、待合のベンチで父の話に耳を傾けている孫娘を2人で眺めた。

父が何やらソワソワし始めた。

母は呆れ顔で、

「お父さん、帰りの電車でビール飲みたいのよ。だけど、席がわからないからって、心配してんの。」

帰りに予約していた特急は運休になってしまい、急遽、新たに特急券を取らねばならない事態なのだった。

あれだけ、普段はゆったりしているのに、変なところでソワソワするところが、アンバランスな父である。

奇跡的に、両親だけ2人並んで席が取れたので、急いでビールとつまみを買って電車に乗り込む。

あぁ、よかった。今回心配していた、父と我が娘の機嫌はナナメにならずに済んだらしい。

任務完了。

特急リバティは、シックな和風柄のシートで高級感があります☺️ゆったり、帰ることができました。ビールも飲めたね。

窓際に座って、おつまみのイカの袋を開けようとして、何やら母が小言を言っているのが聞こえてきた。

「まったくもう、すぐに開けられなくて怒ってるのよ。」

どうやら、おつまみが過剰包装ですぐに口に入らないのがお気に召さなかったらしく、それを母が指摘したものだから、さすがに怒ってしまったらしい。

気が長いのか、短いのか、父はよくわからないところがある。

息子にみんなで日光に来て、じーじは、いつも通り、なんとかビールとおつまみで座って帰れます。とLINEしたら、

「よかったですわ!機嫌損ねることなく帰れて!」

と返信が。さすが、わかっているのね。

こういう時、なんとなく息子とは阿吽の呼吸というか、多くを語らずとも、なところがある。

娘には、私が買ったチーズケーキを切り分けて、彼氏の分と2切れ、持たせて家まで送って行きました。

旅行についてきてくれてありがとう、ほんとにいい孫で幸せ、と両親は本当に嬉しそうでした。

さて、翌朝に、御用邸の「普通のチーズケーキ」を切り分けて両親とお茶をした。

父は、

「うん。これは、おいしいね。お父さんのは、ちょっとパサついてて、うん?って感じだった。」

と今頃告白した。

え?そう思ってたんだ、でもあの時は黙っていたんだ。お父さんらしいなぁ☺️と思って、娘にラインしたら、

「そう思ってたんかーーい!😂」

それぞれの性格が見える、家族らしい小旅行でした。

二荒山神社で釣れたマスみくじ。大吉でした
「何これ。」おみやげじゃないんだけど・・・

おまけのはなし🧀

私が持たせたチーズケーキは…

翌日、

「チーズケーキ、Kくんが間違えて全部食べちゃったらしくて萎え。」

とまさかのラインが入っていて、

なんでやねん。という強面のスタンプが押されていた。

彼は甘いものが大好き、なのだった。

「全部俺にくれたのかと思った…ごめん…ってwww」

最後は🌱で終わっているものの、彼が気の毒になった。

「もう一切れ、うちに残っているけどな?」

とこたえてしまった。ほんとは、自分で食べようと思っていたんだけど。

やばい。なんとかして回収しなければ。

がどうしても先に立ってしまう。長年の親子関係。笑

どうも、泣き叫んでいた幼児の頃を思い出してしまう私なのでした。

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