※この記事では、家族との日常の中で感じた成長や想いを綴っています。
突然の呼び出し
昨日会ったばかりの娘から、電話。午後8時。
お鍋の中には、最近マイブームのお粥さんがくつくつと煮えている。お米から作るお粥に、父が作った梅干しを乗せていただくのが、本当に楽しみ。と思っていたのに。
「お米、買うの忘れちゃった。車、出して。」
来たー、この人使の荒い娘。甘えたやつだ…
「えぇ?こないだ、ないって言ってたけど、まだ買ってないの。」
「うん、レンチンご飯で済ませちゃってたんだ。」
仕方がないなぁ…楽しみにしていたお粥の火を止める。帰ってくる頃にはお湯を吸ってペッタペタになってるだろう。
ごま助と目が合う。
プチ子、送ってくるね。
駅まで迎えに行って娘を乗せ、車で20分ほどの娘の家までドライブして、指定のスーパーに駐車する。
ほら、お買い物してきて。
え?ママも行くでしょ。
なぜ、夜に買い物に付き合うのだ?と思いながら、カートを押す。
今日、何作るの。決まってないの。ええー。
自炊しているくせに、にんじんや玉ねぎを1個ずつ買おうとする。
まとめ買いしたほうが安いじゃん、こっち。
メニューはピーマンの肉詰めに決まり、付け合わせは?と聞くと、
付け合わせとは?という顔。
いつも、「何食べて生きてるの?」と冗談で聞いてるけど、本気で大丈夫だろうか?
と心配になってくる。消防士さんの彼氏は、新入生たちの指導教官として毎日へとへとになって帰ってくるらしい。
材料を買って、袋に詰めると
「あぁーなんだかダルくなってきたなぁ。」と娘。
だるい、とはめんどくさい、という意味で、体調が悪いわけではないのだそうで。
ちょっと、しっかりしてよ、せっかく買ったんだから。
えぇー?
…作ってあげようか?
「いいの?明日、仕事なんでしょう?☺️」
言ってしまった。しかたがない、彼氏くんが帰ってくる前に退散しよう。
「留守中にお母さんが来てたら嫌でしょ、帰ってくる前にささっと作って帰るよ!!」
「あーい。」
30分のゴーストクッキング
時計を見た。20:45だ。よし、30分で帰る。
娘の尻を叩き、米を炊かせて、味噌汁を作るよう指令。
あ、お釜洗ってなかった。
モゥ〜ー!とにかく、お米炊く!
にんじんを剥き、千切りにしていく。
玉ねぎを剥いて、チョッパーで細かくしておくよう指令。
ねぇ、味噌汁ってさ、ダシのもと、どのくらい入れるの?
え?今更何言ってんのよぅ。書いてあるでしょ、読んで!!
ピーマンの種をとって、半分に切る。混ぜた挽肉を丸めて、詰めていく。余ったら、小さいハンバーグにしてお弁当用、そのほかはミートボールにして味噌汁に投入しちゃえ。
人参の千切りから炒め始める。甘さが出てきたら、塩胡椒、卵を投入して醤油を一回りかけて、一品出来上がり。
さっとフライパンを洗って、ピーマンを並べて蒸し焼きにする。
焼いている間に使った調理器具を洗う。
5分蒸し焼きにして、出来上がる前に炊飯ジャーを見ると、炊きあがりまであと7分だ。よし!間に合ったぞ!!炊ける前におかずを作る!
そして、洗い物をしておくと後が楽!!
えぇ、もうできたのー、すごーい。
娘は頑張っているけど、私の1/3くらいのスピードだ。
思えば、結婚してすぐにお母さんになったから、26年目の料理人である。そりゃ、キャリアが違いますがな。
30分弱でゴースト料理人は逃げるように、娘の家を出た。
今日は頑張ったんだよ、って自分の手柄にしていいから、と言い残して。
母の仕事は段取りでできている
それにしても、料理というのは無意識だけど、複数の品の工程を、巧みに組み合わせて同時進行させているんだ、と気がついた。
帰りの電車の中で、何があったか思い出して、作るものを決める。
帰るなり、米を炊飯し始める。どの材料から手をつけるか、茹でている間にできることは?同時に出来上がりにするには、どんな手順にする?焼いている間に他のものを作れるな、そんなことを忙しく考えながら手を動かしている。
お母さんの仕事、というのは万事こんな調子で、子育てをしているときは、さらに子どもの様子を観察しながらこなしている。思い返したら、すごい仕事量だ。
娘はできるようになるカナ?いや、大丈夫だろう。私も実家では役に立たない娘だったのだから。
喜んでくれるかな。笑顔がお腹の中から湧き出てきた。
2人の会話を想像すると楽しい。
ジムでお風呂に入って、のんびり帰ってくると、娘からまた電話が。
「ママが来ていたの、バレてたんだよー」
私が帰った後、すぐに彼氏くんが帰ってきたのだという。
「僕、家に向かって歩いていたら、ちょうどお母さんみたいな人が出てきて。でも、車のナンバー知らないし、どうかな、と思っていたんですよ。」
「私が作ったんだ、っていう前に、Kくんが、『お母さん、きてなかった?』って言ったのー。」
楽しそうに笑い合う声が聞こえてきた。
あらら。ゴーストは姿を見られていました。
「かぎばあさんは、家の人が帰ってくる前に帰らなくちゃいけないのにね。」
私が幼い頃に大好きだった童話を踏まえて言った。
かぎばあさんの記憶
「かぎばあさん」は、鍵っ子の味方。鍵をなくして困っている子どもがいると、必ずやってきて、お母さんが帰ってくる前に洗濯物を畳んだり、ご飯を作ってくれたり、話を聞いてくれたり、紙芝居をしてくれたりする。
私は、その中でもおばあさんが、その黒い鞄からいろんな食材を出して、大きな大きなハンバーグを作ってくれるシーンが大好きだった。
じゅぅー!と大きな音で焼かれるハンバーグ。おばあさんは、そこにパイナップルを入れる。うちでは入れないから、どんな味なんだろうっていつも思っていた。
おばあさんは、お母さんが帰ってくる前には必ず、じゃあね、と言って帰っていく。だから、子どもたちしか知らない秘密のヒーロー。
あの頃の淡い思い出が蘇ってきたのでした。
「おいしかったです、ありがとうございました。」
彼氏くんは、いつも礼儀正しくて、お礼を欠かさない人だ。
だから、私とごま助の推し、の座は揺るがない。ね、ごま助CEO?
よかったです、娘がいつもお世話になってます。また、時々ご飯をお届けしますよ。
かたちは変わっても、お母さんはお母さん、なのでした。
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