国家試験合格発表の日、台湾の空で思い出した看護学生時代|再出発ノート

※この記事では、看護学校時代の体験や再出発の歩みを通して、学びや心の変化について綴っています。

国家試験の合格発表日、私たちは台湾にいた。

あとは結果を待つだけだから、と卒業旅行を計画、社会人組とその家族を含め、総勢12人。

「自宅待機、合格したら学校に連絡すること」とキツく言われていたけれど…

インターネットでどこでも確認できるし、国際電話できるんだから…

と、神妙な声で電話をかけて合格を報告。まさか、先生も、海外にいるとは思っていなかっただろう。

私たち、社会人組は、誰よりも全力で勉強する。だけど、こうやって、たまに先生の言いつけを破ることもあった。

せっかく学生になったんだもの…と、毎日勉強しろと言われていたけど、夏休みは、みんなで山や海に遊びに行った。

子どもたちの大切な時間を、みんなで共有できたこと、今でも良かったと思っている。

清潔と不潔の世界

さて、医療者は、清潔と不潔に敏感である。

これは、私たちが普段、汚いなぁー!とか、洗ったからキレイとかいう感覚の話とは少し違う。

厳密に言えば、目に見えない細菌も区別する。それは、本当に清潔と言えるか…

滅菌する機械にかけたものは、清潔、それ以外は不潔。

つまり、私たち自身は不潔なので、手術に使うものが置いてある台に少しでも触れたら、その全てが不潔になってしまう。

ここまで神経質に生活はしていないものの、普段の仕事でも生活でも、清潔物と不潔物を混ぜたりしない。

一年生の頃に、床にカバンを置いた学生を見て、先生が悲鳴をあげた。

ちょっと!何してるの、不潔でしょう!!

?ちょっと、置いただけですよう…

ポカーンとしていたっけ。

だんだん、身についてくると、鞄の紐が床に少しでも触れているのも気になってしまう。

正解を求めてパニックになった日

車椅子移乗の技術試験の前に、学校一、気難しい先生から問いかけがあった。

車椅子に患者さんを乗せて、ステップを学生が手でおろして、患者さんの足を乗せる。

と、学生の手は不潔になる。次に触るのは、車椅子のハンドル。

「その手で触ってもいいんですか?」

え…。

この問いに完璧な答えを用意しなければ落ちる!どうする!

ちょっとパニックになって、蜂の巣をつっついたようになった。

ハンドルを不潔にしていいの!?

じゃあ、患者さんを置いて、手を洗いに行っていいのか!

危険じゃないのか!

じゃあ、どうするの、手袋を二重にするの。

いや、滅菌手袋でなければ、完全な清潔とは言えないぞ?

うーーーん。

当時の私たちは、いつも落とし穴に気をつけて歩く人のように、絶対に失敗してはならない!と神経が尖っていた。

このような少しの問いかけにも、すぐに不安になってしまうのだった。

大騒ぎになって、

答えが聞きたい人は、放課後に実習室に集まりなさい!と通達が。

これを逃せば、技術試験に落ちてしまう。

と、社会人組は全員で参加した。

しかし、なぜか説教で終わり、時間切れだからと先生は去っていく。

私は、他の先生を追っていき、

「先生!私たちは、答えが聞けると思ってここに来たんです!時間切れとはどういうことでしょう?!」

詰め寄ったことがある。余裕がなかったのだと思います。毎日崖っぷちの気持ちでしたから。

先生の困った顔を見るのと、後ろからしおりちゃんが、もうやめようよ。って言う声を聞くのが同時だった。

だってさ!

振り向くと、悔しさと諦めの入り混じった面々が、わかるよ、と言っているのが聞こえた。

あんたたち!バカじゃないの、そんなことを、いちいち気にして!!

いつも厳しい先生、ハリーの声が響いた。

先生は、後ろの方で黙ってこの様子を見ていたのだった。

ステップは患者さんに踏んで貰えばいいでしょう!今日は、もう帰りなさい!

ポカーン…

ええ?それが答え?患者さんにやってもらうってアリなの…

釈然としない終わり方だった。

問いかけをした先生にしても、こんなに大騒ぎすると思っていなかったのかもしれない。

要するに、ハリーが言ったのは1つの例である。患者さんの状態や、状況は変化する。看護師はその場で最適な方法で安全に移乗させることが目的であるはずなのに、なんとか合格したい、マニュアルがほしいという気持ちが透けて見えたから、イライラしていたのだと思う。

もちろん、当時の私達はそんなところには気がつかず。

ただ、なんなんだよー!という不満と、結局答えがない!という不安を抱えたまま家路についた。

これもまた、質問を投げつけておいて、答えは教えないスタイル。

そして、台湾の空の下で

いろんなことがあったよね、でも乗り越えてきてここにいるんだね。

帰国したら卒業式が待っている。

束の間の人生の春休み、子どもたちは初めての海外旅行。

私が勇気を持って飛び込んだ看護学校で、大きな家族となった私たちがいた。

こんな景色を3年前のあの時、誰が想像できただろう。台湾の空は、どこまでも高く、青かった。

🍃 このブログについて

子育て卒業後の“自分らしい毎日”をテーマに、看護・家族・猫・ポタリングなど、日々の小さな挑戦と気づきを綴っています。

どうぞ、ほっと一息つきながらご覧くださいね☕️

🩺 カテゴリー:看護学校体験記「私の再出発ノート」シリーズ

40代で看護学校に通い、看護師として再出発するまでの実体験をまとめています。

迷いや不安を抱えながらも、一歩を踏み出す勇気を描いたシリーズです。

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