子どもが生まれた日のことを、あなたは覚えていますか?長いようで短い、それが子育てなのかもしれません。20歳を過ぎたとはいえ、まだ学生で経済的にもまだお子さま気分の息子くんの誕生日がやってきました。
あれから21年も経ってしまったのか、と思うと夢のようです。
21年前の誕生の瞬間
21年前の8月27日、午前3時ごろ、息子は生まれた。
産湯を使わずに胸の上に乗せられて、母乳を飲んでいたっけ・・・
生まれてすぐに、力強く母乳を吸う赤ちゃんに生命力を感じた。
これは、カンガルーケアというらしい。
「赤ちゃんは、生まれてからしばらくすると眠ってしまうから、生まれてすぐに母乳飲ませるのよ」と助産師さんが言っていた。
娘の出産のエピソードが怖かったので、違う病院を探した。今回は切開もせずに、娘が作ってくれた産道を通って、つるり、と生まれてきた息子。
生まれた時から、2番目の子は少し得してると思う。だって、娘は真っ青な顔していたものね…笑
姉と弟の出会い
母子同室で、生まれてすぐに私の後ろにベットごとくっついてきてずっと一緒。初めての母乳育児だった。
4歳の娘は、実家で「お母さんに会いたい」と泣いて困らせていたようで、弟が生まれた知らせを受けた翌朝早くに、お気に入りの赤い長靴で赤いカバンを揺らしながら、ものすごい勢いで廊下を駆けてきた。
その嬉しそうな弾ける笑顔が、昨日のことのように思い出される。
赤ちゃん返りと成長の違い
それからが大変だった。
いわゆる赤ちゃん返りが始まって、
弟のベビーバスに入りたい、ベビーベッドで寝るんだ!と怒っている。
母が、「これは赤ちゃんのだから…」と言おうものなら、火がついたように泣く。
「わかった、わかった、使ったらいいよ。」
なかば諦めて言うと
ぎゅうぎゅうになってベビーバスに入って、ご機嫌に笑っている写真が今でも取ってある。

「この時は大変だったのよねぇ・・」
母(ばーば)に毎回言われることになった。
娘は昔から、お人形遊びには興味がなく、自分がドレスを着たり、髪の毛をいじったりするのが大好きで、それは今でも変わらない。
カラスのように光ってるものを集めていたっけ…
息子は何もわからないまま、のんびりしている。
結局、息子はいつも姉の都合に付き合わされて生きてきた。泣いてもすぐに来てもらえなかったり、お風呂に入った後は、タオルで巻かれて、まず動き回るお姉ちゃんの支度が終わるのを、文句も言わずに待っている。
2人の子どもを育ててみて、その違いに驚かされる。持って生まれた性格と、生まれた環境で育っていくのだろうな…

姉弟の関係
息子は、うちの「ゴッド姉ちゃん」のことを、一度も「お姉ちゃん」と呼んだことがない。
ずっと名前に”ちゃん”をつけていたのに、思春期に入ってから、困ったのか、呼び捨てになった。笑
だからと言って、仲が悪いわけではない。
「アイツだけは無理だ」などと、陰で言っているかと思えば、姉がいない時に、娘の彼氏に「大事にしてやってください」とか言って、彼氏を感動させたりしている。
いい意味で、姉を通して、女の子の現実を知っている、と、したり顔をしているが、はたからみると、女の子に振り回されているように見える。
21歳の誕生日に思うこと
今日は誕生日。
おめでとう、と言ったら、
「ああ、ありがとう、あとは老けるだけです。」
スマホから顔を上げて淡々とそう言う息子に、思わず吹き出してしまった。
今では、なんでも自分で決めて、自由に生きている。
家を出るときに、彼のための通帳を渡したものの、相談なしに自動車学校へ払込み、残りはちびちび使ってしまった。という。
本当は、「残しておいて、困った時のために使うんだろうな」と思っていたので、ビックリした。
今は、貯金残高が1000円を切るという、自転車操業生活。私には体験のない金銭感覚で、驚かされる。私なら、平常心ではいられない気がする・・・。
これからも息子らしく、私をたまに驚かせながら自由に”老けていく”のでしょうね。
21歳のお誕生日、おめでとう
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