
子どもが自分の手のひらから飛び立って、姿が見えなくなる…
「もうお母さんとしての役割が終わってしまうのではないか」
そう思って不安な気持ちになっていませんか?
私も、そうでした。
息子が家を出て行くのが決まってからは、進路が決まって「うれしい」と思う一方で、
「あと少しで毎日会えなくなってしまうんだな…」と、ふと考えてしまったりしていました。
⸻
🕊 でも、大丈夫です
人は鳥みたいに強くありません(笑)
一度飛び立って行っても、また、たまに羽を休めにきたり、相談しにきたり、頼ってきたり(息子の場合は、主にお金のことですが…)しています。
今までの関係性がなくなるのではなく、少しずつ形が変わっていくということ。
⸻
🏡 息子の旅立ちと母の想い
息子の旅立ちについては、前に書きましたね。
今、彼は大学の男子学生用の寮で生活しています。
枠だけのベッドと机、棚がついているだけの部屋で、トイレ、お風呂、洗濯場、食堂は共同。
創立100年の古ーい建物で、壁には歴代の落書きが…笑
なんと空調がないので、夏は濡れタオルで体を拭いて、貸与される扇風機で体温を下げる、という伝統の技?を使っているそうです。
さすがに、この温暖化で大丈夫かなぁと思いますけれど…
⸻
🌱 小さな植木鉢から新しい大地へ
自宅にいた頃は、
朝も起こしていましたし、学校に持って行くものをその日の朝に言ったり、学校の行事の手紙を出し忘れていたり、と娘も呆れる生活をしていた息子でした。
もちろん、洗濯や料理なども教えたことがないし、やらないし。部屋は散らかりっぱなし。
そんな息子が、突然知らない街で1人で生活できるのかな…と、私は少し心配していました。
⸻
🐋 出発前夜の小さな贈り物
息子が出発する前夜、子どもっぽいかもと思いながらも、
息子の好きな鯨をモチーフにしたカードを作りました。
「いよいよ、大海原へ送り出す日が来ました。
希望の進路に向けて旅立つことができて、よかったね。おめでとう。
勉強のほかにも、たくさんのことを経験して、楽しい大学時代にしてね。」
と書いて、カバンにそっと入れておきました。
四国について数日後、電話のついでに
「あ、あと、手紙ありがとう」
とぽつんと言ってくれました。
子どもみたいだなって思っただろうけど、付き合ってくれたんだな…と、私はとても嬉しかったです。
⸻
🌸 巣立ちの先に見える景色
心配をよそに、息子は寮の先輩や友達に囲まれて、楽しい大学生活をスタートさせて、早3年。
隣の子のお米をもらったり、安い鶏胸肉を大量に買い込んだり、
実験で解剖した魚を持って帰って夕飯にしたり(!)釣った魚を捌いたりしながら生活していると、たまに教えてくれます。
そして、たまーに
「相談なんだけど…」と電話してくることがあって、
「何?何なの!?早く言って!!」
と母は焦ってしまうのですが、だいたい金欠の話です(笑)
⸻
🌳 新しい場所で、のびのびと枝を伸ばす息子と私の新しい関係
小さな植木鉢で育てていたお花を、養分たっぷりの新しい大地へ植えかえたように
息子は新たなステージを得て、ぐんぐんと枝を伸ばし、私の想像以上に立派に育っています。
⸻

毎日「ただいま!」と帰ってこなくなったけれど、
予想以上の大きな喜びと、素敵な毎日が見えてきました。
今では、息子がこれからどんな人生を歩んでいくのか、遠くから見守ることが、本当に幸せだと感じています。
かわいい子には旅をさせよ
昔と今は、少しも変わらないのですね。

コメント